氣志團Do樂
2007/03/12
『SIX SENSES』 ユニット解説
前作『愛 羅 武 勇』から約1年5ヶ月ぶり、氣志團5枚目となるオリジナル・アルバムが遂にリリースされる。
その名も『SIX SENSES』!
タイトルから察知できるように、6人のメンバーがそれぞれソロ・プロジェクトを結成し、作詞・作曲・プロデュースを担当。
各々が渾身の3曲を持ち寄り、互いの霊感ヤマ勘第六感をガチンコでぶつけ合うという、氣志團版『ホワイトアルバム』とでもいうべき作品集が完成した。
ルールは、?メンバーの重複は禁止、?互いの音楽作りにはノータッチ、といったもので、あとはそれぞれの完全自由行動。自分の趣味をひたすらに追求するものあり、新しい音楽ジャンルにチャレンジするものあり、まったく予想外の奇行にうって出るものあり、メンバーの個性があらためて浮き彫りになる、とんでもなくバラエティ豊かな作品になった。
ちなみに、どんなプロジェクトができあがったかというと……、綾小路 翔→“
木更津サリィ
”、白鳥松竹梅→“
colophony
”、白鳥雪之丞→“
The Beauty Colosseum
”、西園寺瞳→“
Tommy & The Bonjaskys
”、星グランマニエ→“
ランマとなかまたち
”、早乙女光→“
早乙女ニコライ堂
”、という字面だけでも相当おかしな面々。
これらが1枚のアルバムに濃縮されているのだから、これほど贅沢なことはまたとないだろう。そしてアルバムのラストを飾るのは、オール・オブ・氣志團による『The アイシテル』(アルバム・バージョン)。
スカ調のアレンジが陽気に、にぎやかに、この祭りのようなアルバムを締めくくってくれる。
2006年8月の氣志團万博後、限りなくニートに近い状態を送っていた氣志團。2007年の幕開けを飾る『SIX SENSES』は、この間たまりにたまった欲求やストレスや制作意欲を思いっきり発散する、総決算のようなアルバムだ。
迷わず行けよ、行けばわかるさ。氣志團はいま、新しい扉を開こうとしている!
早乙女ニコライ堂 is
早乙女光(Scream,Bass,Magic Flure & All Instrumental)
ニコライ堂とは、お茶の水の名所となっている2階建てのドーム型大聖堂である。なぜ、そのニコライ堂を自分のユニット名に取り入れたのか?
「取材拒否」を貫いているため、すべてが謎に包まれている早乙女 光のソロ・ユニット、早乙女ニコライ堂だが、これがまた聴けば聴くほど謎が深まるような問題作だ。「ウガォーー」という獣の咆哮と、やたら土着的なパーカッションのリズムで始まる『らいおん』は、百獣の王ライオンが獲物を狙ってアフリカの大草原を練り歩く、その情景を再現したようなサファリパーク系インスト。
「ウォ??ウォ??」とか「ウッ!ハッ!」とかいう原住民風のコーラスが、サバンナの熱い風を感じさせる1曲だが、なぜこんなにもアフリカなのか?
『う“ぇいん ヴぇいん』は、いなたい4つ打ちのアジアン・バウンス・ビート。
しかし「う“ぇいん う“ぇいん VEI?ん 琶彝n BE淫 ヴぇい?ん」という歌詞(なんとこれが全歌詞!)は、明らかに正気な人のものではない。
そもそも「ヴぇいん」っていうのは一体なんなんだ?
そして『おつかい』は一転して、ハーモニカひとつで切なく奏でられる夕焼けとあぜ道の愛唱歌。聴く人を100%優しい気持ちにさせる素朴なインスト曲だが、なぜこの曲が『う“ぇいん ヴぇいん』と同じ作者から生まれるのか?
やっぱり謎だらけだ。 今回のレコーディングを、なぜか「$15」の値札が貼られた笛を購入することからスタートさせた光。数年ぶりに愛用のベースを引っ張り出し、ベーシストとしての腕も披露してくれる彼だが、「いちばん好きなのは光のです」(白鳥松竹梅・談)という声が上がるように、実はソングライターとしての秘められた才能を垣間見せてくれる。自由だ。早乙女ニコライ堂は、あまりに自由すぎる。
謎を解き明かそうと思ってもいっさい無駄。このわけのわからなさこそが彼のサウンドなのだ。
text:yusuke monma
木更津サリィ are
綾小路翔(Vocal & Fender Jazz Master)
木原“O-mi”大海(Gibson Lespaul)
910(Fender Jazz Bass)
ユウヂ(Gretsch Drums)
Sound Produser:綾小路翔
今回の「ソロ・ワークス×6人分」という企画の提唱者は、もちろん氣志團の誇り高き團長・綾小路 翔だ。しかし、いざこのプロジェクトを始めて、各メンバーの楽曲が出揃ったとき、翔やんはひそかに愕然としたという。
「今回露呈してしまったのは、これまで氣志團が提唱し続けてきた、いわゆるひとつの“ヤンク・ロック”というものを俺以外誰もやってないということでね(笑)。氣志團の歴史としては、かなり大変な事件だと思う」。
そんなこんなで唯一ヤンク・ロックに純血を捧げた翔やんのバンド・木更津サリィは、氣志團のツアー・クルーらとともに結成された。
演奏は荒削りで激しく、初期氣志團のラフなノリを思い起こさせる。根っこにあるのは、あくまでパンクだ。
『Let’s Dance』は、終始「Let’s Dance!」と連呼する、パンクの初期衝動を体現したような1曲。
そして『FOREVER』はさらに激しく、さらに速く駆け抜けるハードコア・チューンで、『友よ』は男同士の友情をセンチメンタルにつづった、王道の氣志團ソングになっている。
「今回の3曲だけど、これまでのすべての氣志團の曲が、デモ・テープではあんな感じだった。BPMが極端に速くて、ギターの音もあんな感じで、ベースもすげーうねうねしてて…それをきれいにきれいにしていくと、今までのアルバムやシングルみたいな音になっていく」。
曲の作り方やそのマインドは、実は昔から変わっていなかった。それをあえて無茶苦茶なままやってしまうのが、木更津サリィのヤンク・ロック・スピリットだ。自分がカッコいいと思ったことだけやる。気分はすっかり中高生。そのドキドキした感じが、新鮮な響きとなって聴こえてくる。
木更津サリィの曲作りを通じて、翔やんはあらためて大事なことに気づいたという。
「自分が感動しなきゃ、人を感動させられないんだなあって」。
自分がドキドキしていれば、みんなをドキドキさせられる。
その想いは、氣志團のこれまでのスタイルでもあったし、これからの活動にも、きっと新しい力となって受け継がれるだろう。
さあ、未来へ!
text:yusuke monma
The Beauty colosseum are
白鳥雪之丞(Vocal,Guitar & Drums)M-9
SHIZUWO from ニューロティカ(Guiter)
SHON from 30%LESS FAT(Bass)
HAYATO fromDOPING PANDA(Drums)M-3,M16
Sound Produser:白鳥雪之丞
The Beauty Colosseum(ザ・ビューティー・コロシアム)とは、“美しき野獣(のけもの)”白鳥雪之丞の華麗なるソロ・プロジェクトである。
これまで氣志團のドラムとして、周囲の大きな不安をよそにしっかり屋台骨を支えてきたユッキが、今回初めて作詞・作曲・プロデュース、それからヴォーカル・ギターにも挑んだ。
テーマはずばり「ハードコア・ディーヴァ」。ってことは、グラマラスでグリッターな悪魔の毒々サウンドができあがるかと思いきや、意外や意外、全編メロディアスでポジティヴな、青空の下を疾走するようなパンク・ナンバーが完成した。
しかも、驚くことにすべて英語詞。
「やっぱり世界で勝負しなきゃしょうがないでしょ!」と野望に燃えるユッキだが、「LとRの発音が難しかった」と素で語る、お茶目な一面も実に意地らしい。
「いつ何時も君のそばで艶やかに咲く花でいよう」(邦訳)と歌う、純情可憐なラヴ・ソング『THE BLOOMING FLOWER』。
昨年、氣志團万博の撮影でケニアを訪れたときに着想を得た、世界中が「ひとつになろう」と叫ぶメッセージ・ソング『ONE』。
中学生以来の曲作りに難航しながらも作りあげた『LIFE IS SWEET & LIFE IS RANDOM』。
いずれも、「4オクターブの声域を持つ」と噂されるユッキのハイトーン・ヴォイスが炸裂する、「速い・激しい・爽快」なメロディック・チューンになっている。
ユッキが曲作りに没頭するきっかけとなったのは、昨年購入したギター。
イチからコードを学び、やっとのことでGのコードを押さえられるようになり、いまでは酒に費やしていたどうしようもない時間を犠牲にしてまで、部屋の片隅でギターと日々愛を交し合っているという。
関係者内で「なぜか現在ヘヴィ・ローテーション中」(綾小路 翔・談)という高評価を得るほど、非凡なソングライティングのセンスを見せたユッキ。
新たなメロディ・メイカーがここに誕生した。
text:yusuke monma
ランマとなかまたち are
星グランマニエ(Vocal & Guitar)
山田章典(Bass)
外薗雄一(Drums & Percussion)
ダブゾンビ from SOIL &“PIMP”SESSIONS(Trumpet)M-8,M-13
渡辺シュンスケ(Keyboards & 鍵盤ハーモニカ)
Sound Producer:星グランマニエ
氣志團随一の天才ソングライター、星グランマニエがリーダーを務めるバンドがランマとなかまたちだ。
氣志團のこれまでのアルバムでも、美しいメロディと伸びやかな歌声を聴かせてきたランマだが、今回のアルバムではその本領がさらに遺憾なく発揮されている。
「氣志團とは違うものを作ろうと思った」と語るランマ。それで、全編アコースティックなものにしようと思ったが、途中でやめて、最後にその形跡だけが収録曲に残ったという。
『サイバーシティ』はいかにもランマらしい、甘酸っぱいメロディが次々にくり出される必殺の1曲。
新宿あたりのビル街の風景と『AKIRA』、そして長渕剛の『とんぼ』とたまたま乗り合わせたタクシー運転手の謎の言葉<スピードメタル>がミクスチャーされた、近未来的なロック・チューンだ。
『地球』は、メンバーをも号泣させた愛の歌で、昨年亡くなったランマの実祖母に捧げられている。ランマは大好きだったおばあちゃんの写真を傍らに、レコーディングに臨んでいた。彼ならではの大らかな詞とサウンドが、心に深く染み入ってくる。
『ビリー』は素朴なピアニカの音色が郷愁を誘う、さすらいのガンマンの物語。でも、「西部劇はあまり観たことないです」と正直に申告する、愉快でお茶目なランマだ。
「作るのが楽しいですねえ。曲ができあがったときはすごく嬉しい」。曲作りの歓びを語るソングライティングの申し子・ランマだが、その反面、私生活がだらしないことも以前から有名である。しかし、今回の曲作りなどを通じて、遂にその自堕落な日々に「さらば」を告げようとしている。
「ゲームをやめました。1週間前に『龍が如く』というゲームをクリアして、それを最後にもうしません、自分の家では」。松の家では相変わらずゲームをするそうだが、ともかくランマの音楽への意欲はますます高まっている。天才は、きっとやってくれる。
text:yusuke monma
colophony is
白鳥松竹梅(Vocal,Guitar,Bass & All Instrumental)
明星真由美(Female Vocal)M-17
今作品中最大の問題作が、白鳥松竹梅のひとりぼっちユニット、colophony(コロフォニー)による究極の3曲である。
早くも「ポスト・ロック的傑作!」とか、「天才!」とか、「変態!」とか、さまざまな噂で持ち切りになっているが、間違いなくいまだかつて誰も聴いたことのない音楽が、いや、もはや音楽ですらないかもしれないものが、ここにできあがっている。
ジャンルの特定が限りなく難しい今回の楽曲は、そもそも松が最近ヒップホップやミニマル・ミュージックを熱心に聴いていることに端を発している。
ギターのフレーズに、サンプリングした別のフレーズを幾重にも重ね、それをループさせるという実験的な方法は、氣志團というよりもはや“教授”のやり方に近い。なのに歌メロはポップだし、3曲中1曲は実は『男と女のラブゲーム』みたいなデュエット曲だし、要するになにかがすっかりぶっ壊れてしまっているのがcolophonyなのだ。
『PHASE』と『カゲムシ』の2曲は、上記のサンプリングとループによって作られた王道の宅録colophonyサウンド。『PHASE』の無機質な音色と、『カゲムシ』の激しく掻き鳴らされる情熱的なスパニッシュ・ギターが、オーディエンスを永遠の快楽へと導く楽曲だが、松はこんな驚愕の事実を告白してくれた。
「ビヨンセとか……女の子がみんな聴いてるシングルチャート1位みたいなのをたくさん買って参考にしたけど、そうはならなかったですね」。
一方、『君の駅、俺の列車』は、“21世紀のヒロシ&キーボー”といっても過言ではない、男女の痴情のもつれを描いた、アコースティックな弾き語りデュエット・ソング。お相手はかつて氣志團第7のメンバーとしても知られた、あの明星“テポドン”真由美だ!
「マジがヤなんですよ。常にナメていたい」という松の人生観が、曲そのものや曲の作り方にまで滲み出た、これは音楽というより芸術といえる作品なのかもしれない。
text:yusuke monma
Tommy&The Bonjaskys are
西園寺瞳(Vocal & Guitar)
扇田裕太郎(Guitar)
高橋“Jr.”知治(Bass)
平田智美(Drums)M-4,M-12
阿部義晴(Drums)M-15
多田暁 from THE THRILL(trumpet)M-4,M-12
YUKARIE from THE THRILL(Tenor Saxophone)M-4,M-12
SMILEY from THE THRILL(Baritone saxophone)M-4,M-12
Sound Producer:西園寺瞳
“多摩の大巨人”西園寺 瞳率いるTommy&The Bonjaskys(トミー&ザ・ボンヤスキーズ)は、誰よりも男くさい、男くさすぎる大人のロックを聴かせてくれる。
普段はビートルズ、ストーンズ、ツェッペリンといった、いわゆるクラシック・ロックを愛聴するトミーだけに、そのこだわりはやはり半端なものではなかった。
今回彼が手掛けた入魂の3曲は、『RED MOON』『HONEY MOON』『MOON RIVER』の、題して“MOON“3部作。酒とタバコと汗の匂いにまみれた、からみつくホーン・セクションもスリリングなインスト曲『RED MOON』は、ブライアン・セッツァーも真っ青なやさぐれロカビリー調。かと思えば、いきなりリゾート気分を満喫できるハワイアン風のインスト『HONEY MOON』は、ウクレレの響きがぽろろんと心地よいスローライフ・ミュージック。
そして、トミー自らが渋いノドを披露する『MOON RIVER』は(一説には、その歌声があの布袋寅泰を彷彿させるとの話もあるが……)、スライド・ギターが雄大なアメリカの荒野を連想させる、王道のブルース・ロックである。
いま、巷にあふれているようなサウンドではなく、あえてスカスカな、ロック黄金期の音にしたいと思ったトミーだったが、彼には今回のコンセプトともいえるサウンドのイメージがあった。
「一生演奏できる音を作りたい!」その想いとともに、Tommy&The Bonjaskysの輝ける歴史は幕を開けたのだった。
ここで生み出された魂の3曲は、Tommy&The Bonjaskysのデビュー作にして代表作でもある。心して聴け。
ここにあるのは男の叫びだ。
目を閉じれば一瞬にして酒場へと誘われるような、アダルトな魅力にあふれた彼の楽曲には、酸いも甘いも知り尽くした男だけが奏でられる、コク深い人生の味わいがある。
text:yusuke monma
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